村上椅子

2023-12-22

張り替え

ソファ張り替え

ソファの張り替えご依頼です。

様々な思い出を刻んできたソファ。
一時は使われなくなって別のところへ預けていたり、処分も考えられたそうですが、張り替えという選択肢が出てきて任せられそうなところをいろいろと探されるうち私たちのホームページを見つけて、いつか頼む時はここへ、と思ってくださっていたそう。

引きとりに伺った時には、初めてお会いしたとは思えないほどフレンドリーにお迎えくださって、ソファにまつわるお話や、お好きなものや興味のあることのお話で意気投合、すっかり盛り上がってしまいました。

 

素敵なゴブラン織。クラシックな感じがよくにあっていますが、かなり傷んでしまってクッションもくたくたに。
タッカーの針をすべて抜いて生地を剥がし、傷んだウレタンを取り除きます。

ここからいつも通り、作業に集中してしまって途中経過の写真がないですが、、クッションを新しくしてかたちづくり、改めて型をとって生地を裁断、縫製。
フレームに生地を張って完成です!

布はセンスにお任せします!とおっしゃって、ご提案した候補の中からすっと決まりました。薄いベージュの落ち着いた籠編みのような柄で、中の一色が緑みがかっていてとても綺麗な色です。

グリーンのギャッベととてもよく似合って、お部屋が明るくなりました。

古い布の傷んでいないなところを使って、クッションも作りました。新しい椅子とも調和していますね。アクセントになりお客様にもとても喜んでいただけました。

ものを選ぶ時に、日用品ひとつにしても、間に合わせではなくてピピッとくるまで探す。ここで、この人が作っているから、オススメしているから、この人から買いたいと思って選ぶ。そしてそのご縁を大切にする。そんな価値観にとても共感します。

また、そうして私たちの小さな店を見つけてご依頼くださるかたがおられること、本当にありがたく嬉しいなと思います。

もっと早く張り替えればよかった!あれから吸い付いたようにずっと椅子に座っています、というお声を聞いて、こんなに喜んでいただけて本当にいい仕事だな、、と改めて感じました。

ご依頼いただき、ありがとうございました!

2023-11-04

張り替え

革のソファ張り替え

三人がけのソファの張り替えご依頼です。
合成皮革が、経年劣化により剥離してしまっています。

今回は、本革で張り替えました。

真っ黒ではなく、渋いネイビーの牛革を選ばれました。
型押しされていないため場所によっていろんな表情がある自然なシボ、少しマットな表面もかっこいいです。

置きタイプのクッションと、ベースの部分も革で。
クッション下の見えないところは、水拭きで掃除されたいとのことでしたので、合皮を組み合わせて使っています。

使ううちにシワやツヤが出て馴染んでくるのが楽しみなソファとなりました。

 

 

2023-09-12

張り替え

ボタン締めソファ 張り替え

クラシックなソファの張り替えご依頼。
古いマルニのソファ、ずらっと並んだボタンと緑色の別珍生地が重厚な雰囲気です。

ベージュのリネンがご希望とのことでしたので、ベルギーLIBECO社のリネンをご提案。お家の雰囲気にあうよう、デザインも変更しました。軽やかに変身しましたよ。

ボタンは背もたれだけに変え、シンプルに。
座面は高さのあるバネが入っていたので、それを生かしつつ、重たくならないよう、上に薄いクッションを乗せるかたちにしました。
ファスナーで中身が取り出せるようになっていて、この部分だけ洗ったり、傷んできたときに交換しやすいという利点もあります。

綺麗なかたちですね。

自然素材のお家の雰囲気にも、よく似合うソファになりました。

革張りのカウンター椅子

飲食店様の椅子を、オーダーいただきました。

物件の内装を新しく設計されるにあたって、前のお店が使われていた椅子をリメイクして使いたいとのご相談でした。

それがこちら(設計さんからお写真をお借りしました)。
お蕎麦屋さん、和食屋さんのカウンターでよく見る椅子ですね。

こんな風に変身しましたよ。

設計さん自らフレームを磨かれて(これがかなり大変な作業だったかと)、
座面は店舗ということで、比較的水や汚れに強く、なおかつ自然な雰囲気のものがよいとのことでオイルを染み込ましたタイプのヌメ革で張り替えました。

正直なところ、新しく作った方が簡単で安上がりなのでは、、という思いもよぎりましたが、こうやってあるものを生かすということに意味、価値があると思ってくださることは、とても喜ばしいなと感じます。

クッションも少し厚みを持たせて、滞在をゆっくりと愉しんでもらえるように。

これからお店と一緒に育っていくのが楽しみですね。
こだわりの内装と並んだ椅子を見に、私も早く伺いたいです。

 

⭐︎ the sunset beach

木屋町松原にオープンされました。
お酒とお食事を楽しめるお店のようです。

 

2023-07-06

張り替え

Marenco 張り替え

家具ブランドArflex社のmarencoを張り替えました。

ボリュミーで丸っこいフォルムが可愛らしいこのソファは、イタリアのデザイナー、マリオ・マレンコ氏の一瞬のスケッチから生まれたそう。
発売から50年以上のロングセラーということで、私たちのところへも時々、張り替えやカバーの新調のお問い合わせをいただきます。

くたびれてますねえ。
取り外してメンテナンスしやすいように、カバーリング方式になっています。
が、数十年も使われるとやはり中身も劣化していて、カバーの交換だけでは安心してお客様へお返しできません。

まず中材のウレタン。このソファは基盤になっているフレームは一部分で、ほぼウレタンの塊でできているので、どうしても背もたれや肘の角っこなど上から力がかかる所が崩れてきています。表面上は大丈夫そうでも、外側のウレタンをはがしてみると、中のウレタンは粉々になってしまって空洞ができていました。オリジナルのような大きな塊のモールドウレタンはメーカーさんでしかつくれないので、一部切り取って、硬さが同じようなウレタンを足して補修します。

 

そして、それを覆う下地の布も劣化して破れてしまっているので、ダメなパーツは張り替えます。

 

ここで、ようやくカバーの製作へとりかかります。長年使われてきたカバーは伸びていたりするので、既存のもののサイズを拾いつつソファ本体も測って、新しく型を取り直し、裁断、縫製。背もたれ、肘は底で紐で縛る仕様にし、座面はマジックテープとジャンパーホックで固定しました。

かなりのボリューム。狭い作業場では、全部並べても写真におさまりません。。

正規品はヌードカバーのような生成りっぽいもの1種類しか販売されていないようですが、オーダーでお作りするので、お好きな色や質感の生地が選べます。
遠方のかたは運搬に費用がかなりかかってしまいますので難しいかもしれませんが、京都市近郊のかたは、ご相談ください。カラーリングを楽しんで、一つしかないマレンコとして生まれ変わらせることができますよ。