革張りのカウンター椅子
飲食店様の椅子を、オーダーいただきました。
物件の内装を新しく設計されるにあたって、前のお店が使われていた椅子をリメイクして使いたいとのご相談でした。
それがこちら(設計さんからお写真をお借りしました)。
お蕎麦屋さん、和食屋さんのカウンターでよく見る椅子ですね。
こんな風に変身しましたよ。
設計さん自らフレームを磨かれて(これがかなり大変な作業だったかと)、
座面は店舗ということで、比較的水や汚れに強く、なおかつ自然な雰囲気のものがよいとのことでオイルを染み込ましたタイプのヌメ革で張り替えました。
正直なところ、新しく作った方が簡単で安上がりなのでは、、という思いもよぎりましたが、こうやってあるものを生かすということに意味、価値があると思ってくださることは、とても喜ばしいなと感じます。
クッションも少し厚みを持たせて、滞在をゆっくりと愉しんでもらえるように。
これからお店と一緒に育っていくのが楽しみですね。
こだわりの内装と並んだ椅子を見に、私も早く伺いたいです。
⭐︎ the sunset beach
木屋町松原にオープンされました。
お酒とお食事を楽しめるお店のようです。
2022-04-22
PURPLE
京都を拠点にされている出版社、赤々舎さんがオープンされたアートスペースにRe:椅子をお届けしました。
PURPLEと名付けられたこの場所では、青幻舎と赤々舎の、主にアート関連の書籍を販売されています(それで、パープル!)。あれもこれも気になって、つい長居してしまいそう。ギャラリースペースでは写真展「津波の木」が開催されているところでした。
本と、展示と、イベントと。様々なものが循環し混じり合い新しいものが生まれていく場とのこと。そのような場所に、私たちの椅子を置いていただけるなんて、なんだかワクワクします。
店内中央のテーブルには、紫の椅子。
そして窓際には黄色い椅子が6脚並びます。
くしくも、お店をイメージしそれぞれの椅子の雰囲気に合わせて選んでご提案した紫色と黄色が、今一番のおすすめの本ですとおっしゃった写真集の表紙と同じ(^O^配色で、びっくり。(上の写真、真ん中あたりの本です。)
…
4脚と6脚、揃いの古椅子が欲しいというご相談で来店いただき、まず再生されることになったのは、ここぞというタイミングで世に出せればと寝かせてあったこの4脚。昭和初期のものでしょうか、丁寧な仕事が垣間見られる、上品な椅子です。
張り替え前。
張り替え後。
繊細な飾り彫りの美しさを生かすため、縁飾りはやめてシンプルに。共布で細い紐を作り、小さな真鍮の釘で止めています。
ぴんと背筋が伸びるような美しい背もたれ。バネや詰め物も一新して、座り心地も良好です。
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そして、6脚。背もたれのオウム?の透かし彫りが可愛らしい、レトロな椅子です。
時代は少し後になるでしょうか。こちらはやや粗い作りですが、素朴さが親しみやすくこれはこれで良いです。
張り替え前。
張り替え後。
全く異なるタイプの椅子ですが、実際お店に並べてみると、布の作り出す雰囲気もあって、ちゃんと調和してくれました。
椅子を置くことで、空間がぐっと引き締まってみえ、嬉しく思いました。
これという一冊に出会いに、ぜひ行ってみてください。
PURPLE
https://purple-purple.com/
2019-11-23
ゲストハウスのソファクッション
設計事務所様のご依頼で、ゲストハウスのためのソファを製作しました。
台は大工工事で作ってもらい、クッションを置くだけのタイプです。
エントランスからすぐの共有スペース、団欒の場としてゆったりとした造り付けソファをコの字型に配置されました。床の高さから階段4段ほど下がったところに、囲まれるように作られたソファコーナーは、とっても落ち着きます。
今回のお仕事では、これまでしたことのない縫製の指示があり、かなり神経を使いました。
普通は、マチの縫い合わせの部分にシンプルに何もしないか、ステッチを入れる、またはパイピング仕上げとすることが多いのですが、ありきたりなものは嫌だということで、グログランテープ(帽子などに使う)を縫いつける仕様に。
やや起毛していて毛の流れのある布に、柔らかいテープを縫い付けるので(しかも黒で見にくい)慣れるまでやや時間がかかりましたが、なかなか綺麗にできたのではと。
大きめクッション背もたれ、座面あわせて18個、ミシンを走らせた距離は何メートルになったかな、なんて考えたり。
たくさんの人に座ってくつろいでいただければ嬉しいです。
2017-05-16
コラソンさんのベンチ
ご近所に、美味しいコーヒー屋さんがあります。
同年代のご夫婦が営まれている「カフェ デ コラソン」さん。
私がご紹介するまでもなく、2012年の開店以来ファンを増やし、遠方からも訪ねてこられる人も多い人気のお店です。
お店に入ってまず目に入るのは、ピカピカに磨かれた焙煎機。
そしてカウンターにずらりと並んだ椅子。しっとりとした雰囲気が落ち着きます。
東京の名店で修行された店主の川口さんの丁寧なお仕事は、一杯のコーヒーに凝縮されています。すっきりと洗練された味で「コーヒーは苦手だけどここのなら飲める」という話も聞きます。
さて、そんなコラソンさんから、奥の席をベンチシートにしたいとのご相談を受けました。写真がまずいですが、、この奥の壁のところです。
初めに使われていたスツールの鉄の脚を活かしたいとのことで、その脚の上に長い座面を作って乗せる構造にしました。また、背もたれは軽やかに見えるよう、狭い幅のものを壁に取り付けました。
初めは黒がいいかなということでしたが、照明も暗めで、手前に置かれた黒い塗装の椅子とあわせると結構重たくなるかなという印象を受けました。茶系も検討しましたが、なんだかおもしろくない。
そこで、壁の赤っぽい木の色、それからカウンター内のキャビネットのえんじ色との相性を考えて、くすんだオリーブグリーンのレザーをご提案してみました。照明の当たり具合で、焦げ茶色っぽくも見えたり、良い雰囲気に仕上がったと思います。
カウンターでマスターとお喋りもいいですが、ゆったりしたい時は奥のベンチシートへどうぞ。お店で焼かれているマフィンやクロワッサンなどの焼き菓子もおすすめですよ。ぜひお出かけください。
✳︎カフェ デ コラソン
お店の詳細はこちらから http://cafe-de-corazon.com/
2017-03-10
たけふさ
楽しみにしていたお店が開店しました。
八坂神社のすぐそば、祇園会館の一角にあります。
店舗のデザインは村上椅子を建ててくださった、一級建築士事務所expoさん。
いろんな窓や建具をパッチワークした外観が、祇園の裏通りのちょっと混沌とした雰囲気になじみつつ目を引きます。どこの国かはわかりませんが、アジアの食堂っぽいですね。
入ると綺麗な水色の壁が印象的。
オープンキッチンにカウンター席がならびます。
こちらの椅子を担当させてもらいました。
そして奥にはちょっとした小部屋があり、掘りごたつのような空間になっています。
このコーナーに合わせてシートのクッションを作りました。
秘密基地のようで落ち着きます。
アンティークの椅子を並べたテーブル席も。
早速お昼の定食をいただきました。
鶏肉のフォーと、自家製さつま揚げ、唐揚げ、大根と人参の甘酢漬け。食後に牛乳プリンもついていて、よく食べる私でもお腹いっぱい。。優しくほっとするようなお味です。
基本的にはベトナム料理とその周辺、だそうで、単品のメニューもいろいろ気になります。
夜にゆっくりと伺いたいなあ。
ぜひぜひみなさま、お出かけください。
*たけふさ
京都市東山区祇園町北側323番地
祇園会館南側1F
(祇園会館の南の筋を東大路から西に入ってすぐの右手です。)
TEL 075-561-0170
11:30-14:30(L.O.)
18:00-22:00(L.O.)