村上椅子

2005-12-08

作業風景

あぐら座椅子


今日は朝四時半起き。店鋪のイスの張り替えなのですが、休業せずに張り替えたいとの事で、営業時間が終わって朝オープンするまでの間にやっちゃうのです。
毎朝、早くからお仕事されてる方はほんとに大変だなーと思いました。お昼までの長いこと。

夕方には納品です。以前ノレンを納めたお好み焼きと韓国鉄板焼のお店『キッチャン』に、オリジナルの座椅子を納めに行きました。お店は古い日本家屋の中庭や長い廊下などをいかして改装されていて、部屋ごとに工夫されたインテリアになっています。
あぐらがかけて、ちょっともたれられるもの、というご希望でデザインした座椅子は、座の前がカーブを描いてえぐってあって、少し腰に当たるくらいの背もたれがついています。そのあぐら座椅子はVIPルームに。床にはガラスがはめこまれていてその下には白い石が敷いてあり、特別な部屋、という雰囲気でした。座椅子もその部屋にぴったり合っていて、よかった、よかった。
村上イスのぺ-ジ

2005-12-06

作業風景

雨のち雪のち晴れ

京都府北部の舞鶴市に現場仕事に行ってきました。
朝からお天気は大荒れで、道中は雨がみぞれに、雪に、あられに、と様々に変化。
ニ時間のドライブで雪化粧した紅葉の山、激しい雷雨、荒れ狂う日本海、かと思えば雲間から見える青空など、いろんな風景に遭遇しました。同じ府内でも、土地によってこんなに天気は変わるんだ、と実感しました。
仕事自体はけっこう早く終わり、帰りに(といっても反対方向ですが)天橋立で一人暮らししている祖母のところに寄り、さらに木工をしているの友人のところにも寄り、最後に京都市内に戻ってイスオさんの実家にも寄って、あ~、充実した1日だった、とやっとこさ帰りついてみれば、なんと。
仕事場の戸は全開!でした。かれこれ16時間ほどになります。
車通りも人通りもけっこうあるのに、なんて不用心な…。
村上イスのページ

2005-11-28

作業風景

のれん

今日は座蒲団32枚とベンチシート6つ、ノレンを4枚納めてきました。
古い日本家屋を改装したお好み焼きと韓国料理のお店です。
なぜ椅子屋がノレンをかというと、ふつうのノレンではないのです。
オーナーさん考案、椅子生地ノレン。部屋とバックヤードのしきりを、椅子張り用のビニールレザーでを作ろうということになったのです。
幅90cm、高さ210cmのビニールレザー裏表2枚あわせのノレンは結構な重さで、縫うのは少し肩が凝りましたが、現場で合わせてみたら、なかなかいい感じ。
「これからこのノレン、はやるで~」とはオーナーさんのお言葉、気に入っていただけて良かったです。

村上椅子のぺ-ジ

2005-11-25

作業風景

めくり


比叡山の上で買ったガーデニング用手袋を使ってみました。
と言ってもガーデニングするわけではありません。

椅子の張り替えにはつきものの、古い生地を剥がす作業(めくり、とよんでいます)のときに使うのです。これがけっこう大変な作業。生地を木の枠にとめている、古い釘やタッカーの針を一本一本ニッパーで抜いていくのです。そのうち手は痛くなってきて、ひどい時にはまめだらけに。
以前勤めていたところでは、こんな仕事してたらおっさんみたいな手になるぞ、と言われました。が、そこは負けず嫌い(意地っ張り)な私。逆に、仕事人の手になってやろうじゃないの!と素手でめくっていました。その結果少しは手も丈夫になりましたが、やっぱり痛いものは痛い。
というわけで今は、ついに意地を張るのはやめにして、軍手を使うようになりました。
そこでこの間から気になっていたのは、ガーデニング用のかわいらしいもの。やっと手に入れました。使ってみると、ちゃんと滑り止めのポツポツもついていて、薄手ながらなかなかいい感じ。爽やかなそら色にグリーンとピンク花柄の手袋、これを使えば大変なめくりもこれからは少しは楽しんですることが出来そうです。
椅子の張り替え 村上椅子のページ

2005-11-18

作業風景

にわか革職人


今日の私のしごとは革の椅子の補修。金属のフレームに分厚めの革のシートが被せてあるイスで、背中と座面のつなぎ目部分の糸が劣化して切れてしまっているので、一つ一つミシン目の針の穴を拾って手縫いしていきます。こういうカバー式の椅子は、ベルトがついていたり金具でとめたり、普段の椅子張りではしないような工程があります。
本革はこまめなお手入れが必要ですが、年季の入ったその椅子の革はすっかり堅くかさかさになってしまっています。座面の下のあまり表に出ていない部分と比較したら、色も質感も違いは一目瞭然。でも古くなればその風合いも味となって、そこが革の良さでもあるのかも。
一方、イスオさんのしごとも革。こちらは別注のハイバックソファの製作です。
お手入れに手間がかかってもずっと使いたいから本物の素材がいいとのお客様のご要望で、本革で作ることになりました。
裁断する前には、傷や虫さされの跡がないかを念入りにチェックします。幸いなことに今回はほとんど傷のない高品質なものが手に入り、ロスなく使うことができました。
新しい革はとても柔らかくしなやか。椅子張り用の革は大きな洗濯機の様なものでまわして柔らかくするのだそうです。
大きな革張りソファ、ミシンもかけ終わり、次は張っていく工程です。どんな仕上がりになるか楽しみです。
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