村上椅子

2005-11-18

作業風景

にわか革職人


今日の私のしごとは革の椅子の補修。金属のフレームに分厚めの革のシートが被せてあるイスで、背中と座面のつなぎ目部分の糸が劣化して切れてしまっているので、一つ一つミシン目の針の穴を拾って手縫いしていきます。こういうカバー式の椅子は、ベルトがついていたり金具でとめたり、普段の椅子張りではしないような工程があります。
本革はこまめなお手入れが必要ですが、年季の入ったその椅子の革はすっかり堅くかさかさになってしまっています。座面の下のあまり表に出ていない部分と比較したら、色も質感も違いは一目瞭然。でも古くなればその風合いも味となって、そこが革の良さでもあるのかも。
一方、イスオさんのしごとも革。こちらは別注のハイバックソファの製作です。
お手入れに手間がかかってもずっと使いたいから本物の素材がいいとのお客様のご要望で、本革で作ることになりました。
裁断する前には、傷や虫さされの跡がないかを念入りにチェックします。幸いなことに今回はほとんど傷のない高品質なものが手に入り、ロスなく使うことができました。
新しい革はとても柔らかくしなやか。椅子張り用の革は大きな洗濯機の様なものでまわして柔らかくするのだそうです。
大きな革張りソファ、ミシンもかけ終わり、次は張っていく工程です。どんな仕上がりになるか楽しみです。
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