村上椅子

2023-02-11

張り替え

ソファ張替え

日記を更新したつもりが下書きのままになっていたことに、三週間たって気がつきました。
もう2月も半ばです、、

年をまたいだお仕事は、大きな3人掛けと1人掛けソファの張替え。

年月を経て、かなりクッションも生地もくたびれていました。
本体も面ファスナーで着脱できる、カバーリングタイプとなっていましたが、外すことはないとのことで、張り込みに変更。
沈み込みがかなり大きかったので、座面クッションは新調してしっかりとした座り心地にしました。

(写真ではあまり違いがわかりませんね。。)

もともとは赤いソファが色あせていたのですが、雰囲気を変えることなく部屋に馴染む明るいオレンジの生地を選ばれました。

シンプルに見えてよく見ると細かくぽこぽこしていて、こざっぱり気持ち良い布です。
防汚、撥水加工がされていて、汚れても洗剤で洗って拭きとれます。

・・・

納品先のお家は、すてきなログハウス。

また、元どおりぴったりと収まりました。
クッションの硬さ、ドイツ車みたいですねとお客様。確かに。そこから同じ車に乗っていたことなどもわかり、ひとしきり車の話で盛り上がりました。

早速ねこちゃんが気に入ってくれたそう。爪は研がないでね!!

2022-11-05

張り替え

スワンソファ張り替え

FRITZ HANSEN社、スワンソファの張り替え依頼です。

スワンソファは、アルネ・ヤコブセンが1958年にコペンハーゲンのSAS ロイヤルホテルのためにデザインしたソファ。
曲線で構成されるフォルムはシンプルながらどの方向から見てもとても美しく、洗練されています。

早速脚を外して、裏側から古い生地をはがしていきます。

表面の綿やウレタンもはずして、すっきりとベースだけになりました。

凹みなどを補正したのち、新しいウレタンで覆い、布を張っていきます。

まずは背から座、アームの内側までの、表側を曲線になじませながら一枚の布で包むように張ります。
それから背と座面の裏側も、ぐるっと一枚の布で覆い、表の生地と裏の生地の境目を手縫いでつないで仕上げていきます。

赤い生地も美しいかたちが際立って素敵でしたが、今度はがらっと雰囲気を変えて空色に。
デンマーク DANISH ART WEAVINGのウールはなんともいえない絶妙な色合いとふわっとした質感が素晴らしく、さすがにこの椅子にとてもよく似合っています。

 

 

 

 

 

 

 

 

ご依頼いただき、ありがとうございました。

 

白いソファ張り替え

ソファの張り替えご依頼です。

11年ほど前に、建築家さんからのご縁で注文製作したソファ。
合皮が劣化して破れてきてしまったとのことで、久しぶりの再会です。

今は完全なオーダーメイドには対応していないのですが、当時は、海外の有名ブランドのものではサイズが大きすぎて体格や空間に合わない、といったご要望が多かったため、一からお作りすることが時々ありました。

同じような、白に。
今回は、張り替えと同時に、高さを並べて置いているソファに合わせたいとのご希望で、背を5センチほど低く作り直しました。

 

w1750mm。ゆったりと上品な雰囲気、どっしりした重みと高級感を持ちつつ、奥行きを少なめに設定することで使い易いサイズとなっています。カクっとした見た目ですが座面にはスプリングが内蔵されているので、程よく柔らかく心地よいです。

改めて昔の仕事を目にして、自画自賛とはなりますが、シンプルながらじっくりと真面目に作られたソファだなという感じを受けました。

すこし前にも、17年前にオーダーで製作したソファの張り替え依頼がありましたが、そちらもとても座り心地も良いし思い出もたくさんあるからずっと使い続けたいとおっしゃっていただきました。

直しながら使い続ける暮らしをもっと広めたい、そしてずっと使い続けられるもの、使い続けたいと思うものを作りたい、という思いをもって20年前に始めたことが、少しずつ根を張って、こうして続けられていること。そして、張り替えという機会に手がけた椅子に再会できることで、長くご愛用いただいている様子をじかに感じられるのも、とても嬉しくありがたいことだなあと思ったのでした。

 

2022-04-05

張り替え

籐から革へ、張り替え

籐の椅子の張り替え依頼です。

ヤコブセンのこの椅子↓ を

特別に籐で作った仕様だったようで、今回はオリジナルと同じように厚いヌメ革で、張り替えることになりました。
それには、少し問題が。
籐を編んで張るために、木枠にたくさん穴が開けられています。

さらに、貫(横方向に渡してある材)も、柔らかくしなる籐でできていて溝が掘られているため、
このままでは革を留めるスペースがなく針も効きません。分厚い革を張ると、無理が生じて釘が抜けてきたりしないかも心配です。

色々と方法を考えましたが、
木工やさんと相談の結果、穴は全て埋めることに。

籐でできた前後の貫はカットしてしまい、その材が刺さっていた箇所と穴を隠すため、本体と同じ素材(チーク)の薄い板を貼ってもらいました。

直したとはわからないような仕上がり。すごい!

さて、あとは張りの工程。
厚み4mmの牛革(自然な加工をされたヌメ革)をこのような形にカットし

巻き込んで太い釘で留めます。

できあがり。座ると少したわんで馴染みます。
いい色に育っていくのが楽しみですね。

作業場を二箇所に分けたことで、出来上がりと日記更新のタイムラグが出てきたり、これまで私Yが写真も撮って記事を書いてきたので、そうでなくなると色々やりにくかったりで、これからどうしようかなというところ。。更新がスムーズにいっていませんが、試行錯誤しながらやっていきたいと思います。どうぞお付き合いください。

 

2022-01-24

張り替え

スツール張り替え

座面の中が容れ物になっているスツールの張り替えご依頼です。

お客様持ち込みの布ですっきり生まれ変わりました。上品な色柄がとってもよく似合っています。

限られた分量の布の中で、いかに違和感のないように柄をあわせるか悩みましたが、なんとかまとまりました。ほんとうは蓋から側面まで柄をつなげたかったのですけど。


柄物で気分を変えるのもいいですね。
小さなもの一点から、ご依頼いただけます。
何かと家にいる時間の長いこの季節、お部屋の雰囲気を変えて楽しんでみませんか。