村上椅子

2006-04-19

作業風景

こっそり張り替え

昨晩は福知山にいってきました。
夜中の現場仕事、南港にひき続き第2段です。

福知山といえば、私が木工を学んだ一年間を過ごした、思い出深いところ。
でも、懐しんでいるひまもなく町を通り過ぎ、はずれにあるジ◯スコへ。
そこは、ちょうど福知山に引っ越した時、暇つぶしに行ってみてびっくりした場所でもあります。
何にかというと、走り回れるようなだだっ広~い駐車場と、だだっ広~い2階建てのお店。なんて贅沢な土地の使い方。そして、店内にはほとんどお客さんがいない!
なんてところだ、福知山!と思った私でした。(福知山市民のみなさま、すみません)
誤解の無いように言っておくと、多分私の行った時間帯が悪かったのだと思います。
この前イスオさんが行った時は人がいっぱいだったそうです。

さて、今回そんなジ◯スコのなかのレストランのイスの張り替え。
いつも寝ているような時間なので、さすがに頭もボーッとしてきましたが、
ひたすら、早く帰るためにがんばりました。
普通の人は次の日来ても、一晩でイスがきれいになってることになんて
気付かないんだろうな…。

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かばん


展示会も終わって、さっそく通常業務再開。
打ち合わせなど、京都市内をうろうろしました。
久々に川端通をとおったら、花も終わりに近付いていました。
それにしても、出町柳から北の高野側沿いは、あんなに長い桜並木だったんだな
と、毎年桜が咲く度にあらためて気付きます。
写真がなくて残念ですが、新緑の混じる桜もとてもきれいでした。

移動の途中に、壽ビルヂングにあるギャラリーに寄りました。
四条河原町を少し下がったところの東側にある、これまた雰囲気のあるレトロな建物。
かつては銀行か何かだったそうで、ぐるぐると階段を上がっていくと、
それぞれの部屋には設計事務所やらアトリエやら、看板がかけられています。

お目当ての5Fのギャラリーではバッグの展示会中。
たまたま、むらかみいす展に来られたバッグ作家さんに
お友達が今すてきな展示会をしてるから、と薦めて頂いたのです。
ふしぎなご縁に感謝です。
ニットの小さなバッグは色も楽しいし、形もユニークでかわいらしい。
ひとつひとつに表情があって、とってもすてきでした。
会期は22日(土)まで、11時から18時。

私自身はかばんは専門ではないので、見よう見まねで作り出し、
村上椅子では、展示会の時にだけ作っています。
意外に椅子より手間がかかるんですよね。(慣れてないからかも)
目指すところは椅子と同じく、実用的、かつ嬉しい気持ちになれるもの。
今回の椅子とおそろいバッグ(写真)も好評だったようです。
気まぐれなかばん作りだけど、すこしづつ作リ続けていけたらな。

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終了しました


「むらかみいす展」6日目。
天気予報通りぐずついた天気の1週間でしたが、
最終日の今日、やっと太陽が顔をみせてくれました。

この6日間、たくさんの方にお会いすることができ、
たくさんの方に村上椅子のいすに座っていただくことができて
ほんとうに嬉しく思っています。

がたがたの床板や古い白い窓枠が、すっかり気にいってしまい
すべて車に積み込んでギャラリーを後にするときは
名残惜しいような、ちょっぴり寂しい気持ちでした。
そんなすてきな場所で、初個展を開けてとても幸せです。

忙しい中ご来場くださった皆さま、本当にありがとうございました。

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2006-04-14

おでかけ

デンマークの椅子


自分達の展示会期間中ですが、ぜひとも行っておきたい展示会が他にあり
始まる前に見にいってきました。

京都の興石という北欧家具のお店で行われているのは
「フィン・ユールとデンマークの家具デザイナー展」。
フィン・ユール、ハンス・ヴェグナー、オーレ・ヴァンシャーなど
デンマーク家具の巨匠たちの貴重な椅子を集めた展示会です。

デンマークの椅子は大好き。
高い技術があるからこそできる、線の細さと木という素材をいかした
美しい曲線、そして人間工学にもとづく、からだにしっくりくる座リ心地が、
なんともいえません。
デンマークの有名な家具デザイナーたちは、自身が職人でもあり
技術とデザインが相互に磨かれていったのだと思います。
木と技術とを知っているからこそ、無理のない美しいかたちが生まれる。
それを思うと、学校でデザインを学んでそのまま「デザイナー」になるのは
おかしなはなしですね。

さて、おいてあるものはもちろん私の手におえるお値段ではないけれど、
見ているだけでも幸せな気分。
そんな中、デザイナーの名前には疎い私でも
間違いなくすごいものだとわかる椅子に座らせてもらいました!
世界に2脚しかないという、ヴェグナーが最初に作った椅子です。
椅子としての完成度は低いらしいのですが、それでも包まれるような
座り心地でした。

置いてある椅子たちの張り方や仕様、使われている生地、材料など
じっくり観察。ああ、中身も見たい…。
ほんとうはずっとみていたかったのですが、時間がなく残念でした。
なんともいえない満たされた気持ちで、頭がぼーっとなってしまいました。
やっぱり、いいものを見ることは大切ですね。

興味のある方はこちらまで→
フィン・ユールとデンマークの家具デザイナー展

明日までです。
ついでにむらかみいす展、明後日までです。

村上いすのページ

1928ビル


今日は展示会をしている建物について御紹介します(すでにご存じの方も多いかとは思いますが)。
その名は、1928ビル。建てられた年(昭和3年=1928年)にちなんで名付けられたそうです。
もともとは、毎日新聞京都支局のビルで、写真には写ってませんが、上の方に社章である星をかたどった窓が左右二つあり、おしゃれな外観。いつもはそんな上を見て歩かないので、星があるのは今回初めて知りました。
中もけっこうそのまま使われていて、ペンキこてこてなのも、少し汚れているのも、歴史が感じられていい感じです。

地下と2階にはカフェがあり、ひっきりなしに人が出入りしています。
1階入り口は小さな期間限定ショップになっていて、現在はすてきな洋服屋さんが。ワインや紅茶で染めたという綺麗なピンクのノースリーブや、グラデーションに布やくるみボタンがコラージュされ、ステッチが走るキャミソールなど、爽やかでかわいらしい服がならんでいます。
そして、お隣はこれまたすてきなアクセサリーやさん。独創的なハンドメイドの作品がたくさんあり、どこかヨーロッパの街角の小さなショップを思わせるような空間です。
その奥に、大小二つのギャラリー。そして3階はフリースペースになっています。
地下のトイレもなかなかおもしろい作りですよ。

このビルは、現京都市役所など京都の近代建築を数多く設計した武田五一というひとの設計で、京都市の指定文化財にもなっているそうです。うむうむ、勉強になりました。
他にも、三条通には歴史的な建物がいろいろとあるので、探検してみるのもよさそうです。

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