2014-06-08
ロック製作所さん 納品編
梅雨入り間近の6月初旬、兵庫県は奥丹波まで
張り替えた椅子をお届けしてきました。
引取編→◎ 張り替え作業編→◎
納品先はロック製作所さん。
丹波市の酒造会社さんの敷地内にある、築40年の工場跡の建物を再生して、
「大人の秘密基地」のようなカフェを6月9日(ロックの日!)にオープンされます。
ゆったりした空間の真ん中にあるグランドピアノが印象的ですね。
張り替えた椅子達はこちら。
こちらのストライプのソファは
ほぼ、元のイメージを変えること無く
座り心地だけを再生しました。
このソファに座って、対面の壁に目をやるとこんなふう。
低めの椅子4脚は、少しイメージを変えて
2色で張り分けました。
柔らかい自然光を受けて色合いがとっても素敵です。
ローテーブルは京都北部、綾部の和紙職人ハタノワタルさんが製作されたもの。
ストライプのソファのコーナーには濃い青、
黄金色と紺色の椅子の前には白に近いグレーのものを。
古いもののもつ味のような雰囲気をたたえたテーブルでした。
窓際の長いテーブルも、ハタノさんの作。
一人のお客さんでもゆっくりできそうですね。
どの席もそれぞれ目線が変わって魅力的。
沢山用意されるという本を片手に、コーヒーをたのしみ、
ついでにお昼寝でもしていってもらえれば、とのこと。
ほんとに時間を忘れてしまいそうなところでした。
イベントもいろいろと企画されるそう。
まず最初は、『JUHANNUS 夏至祭 』と題して
6月21日に映画の上映会とライブを行われます。
是非みなさま、お誘い合わせの上、いってみてくださいね。
*ロック製作所
669-4322 兵庫県丹波市市島町上田210
金・土・日・月、祝日 11:00 – 18:00(ラストオーダー 17:00)
2019.3 追記:閉店されたそうです。
2014-06-06
ロック製作所さん 張替編
先月の張り替えのお仕事。
引き上げてきたときの様子はこちらです→◎
良い感じに色あせたブルーが素敵なソファ、4脚です。
腰掛けたら沈み込みがちょっとしんどい。
クッションも本体に張ってあるテープもくたびれ模様です。
最初は全部張り替えようかということだったのですが、
このストライプのクッション部分が張ってあるのではなく
くるみボタンで留めつけてあるタイプだったので、
一度外して洗濯して再利用してはとご提案しました。
こんなふうに上と下にばらせます。
そして薄いグレーの本体部分のみを張り替え、
クッション部分は中身を出して洗濯。
クッションの中身はもう少ししっかりしたものに交換しました。
さて、もう一種類の椅子、こちらも4脚。
色あせてくたびれております。
低めのシートと、畳ズリ(ソリのような部分)。
木枠の楔(くさび)どめの印象的な、日本的な椅子です。
古い生地をめくると、オレンジ色の粉々になったクッション(通称赤ゴム)が。
現在使われているウレタンフォームの出てくる一時代前の素材です。
麻のテープも伸びて切れています。背もたれは藁が詰めてありました。
釘を全て抜いて、下ごしらえからやり直し。
いつものことなのですが、ここからはだだーっと作業に集中してしまうため、
写真を撮るということはすっかり頭になくなってしまうのです。。
というわけで、次回は飛んで納品編です。
2014-06-04
お屋敷のソファ 納品編
さてさて、なにやら楽しそうな様子。
いったい何が始まるのでしょう。
わっしょい、わっしょい。
まずは車の上に上げ、瓦屋根の上を通って
よいしょ!!
ソファが大きくて、階段から上げられないので
二階の窓から運び入れました。
心配をよそに、皆さんの協力であっけなく終了。
・・・
狭い作業場で見ていると大きいし、まっピンクだしで
目がチカチカ。どんななるんやろ、、と正直なところ思っていたのですが
さすが!!なんともすんなり、部屋に馴染んでいました。
この色柄をインテリアに取り入れられるセンスには感服です。
失礼いたしました。。
肘の外側、背もたれの後ろ側はベージュ色のモケットを組み合わせて。
トリム(縁飾り)には焦げ茶色をもってきて、メリハリをつけてみました。
肘の前のヒダも、元々に倣って細かくギャザーのように。
そして、普段使う大きな鋲ではなく、
細かい真鍮の釘で上品にとめました。
ひろびろ、明るく素敵な寝室ですね。
2014-06-03
お屋敷のソファ 張替編
先月とりかかっていた張り替えの様子を。
築百年以上たつお屋敷の改築にともなって、
蔵から立派なソファが運び出されました。
おじいさまが使われていたものを、この度張り替えて甦らせることに。
幅2メートルもある、重厚なソファ。細部まで丁寧な仕事がされています。
肘前のひだの取り方が美しい。
背面にぐるりとまわしてある飾りテープ。素朴で可愛いです。
さて、釘を抜いてめくっていくのも一仕事。
贅沢に材料を使った木枠があらわれました。
この厚みでこの幅はなかなかありません。
背もたれの裏から。
背中にもバネが仕込んであります。
表面の生地の次にある、下張り(白い布)をめくると獣毛の詰め物が。
肘にまでコイルバネが入っていますよ。
座面のバネは細い竹をフレームにして繋ぎ留めてありました。
細いからだで、よくがんばったなあ、とイスオさん。
さて、背もたれのバネは傷みがなかったので
支えているテープを補強し、肘のバネは吊り直し。
座は枠で組んだ、組みバネというものに交換しました。
ここからはいつものごとく、写真を撮り忘れ、、
ウレタン、綿で肉付けして形を作ったら、いよいよ裁断です。
選ばれたのは、こんな布!
フランスのモケットの柄生地、鮮やかなピンク色。
さてさて、どんなソファになるのでしょうか。
(つづく)
2014-05-28