村上椅子

2012-07-03

定番の椅子

黄金のROSA

随分前に(→こちら)書いていた、イギリスのファブリックで張った
オリジナルソファのROSA、こんな風に仕上がりました。

想像どおり、生地のムラ感のおかげで、シンプルなこのソファに
独特の存在感が。クッション部分はこのしなやかな生地のおかげで
良い感じにシワが出て身体にもなじみ、気持ちよいです!
ショウルームの見本もこの生地で張り替えたいくらい、気に入ってしまいました。

一般のお客さんでは、なかなかお見せしても良い反応のかえってこないこの生地、
ご提案したらすぐに気に入って下さったのは、
じつは前回のブログにもご登場の建築家Uさん。
さすがに、いくつかの色のご提案の中から、現場でじっくりと(厳しい目で)お選びに
なっただけあって、お納めしたらこれ以外ないというぐらいぴったりでした。

螺旋階段の上から。

オットマンをこのように離してスツールとしておくのもよいですね。

アーティストさんの壁画の雰囲気ともばっちり。

螺旋階段をはさんで、向こう側にダイニングスペースがあります。
右手は、ずどーんと長い、キッチンカウンター。まるでお店のようです。

一見、派手になりそうで、他のインテリアとの兼ね合いもあって
選ぶのを躊躇されるのかもしれませんが
意外に張ってみるとそこまでクセもなく、シックな雰囲気に仕上がります。
綺麗な色もたくさん揃っているのでおすすめですよ。

村上椅子のHPはこちら

2012-06-29

Re:椅子

家族のための椅子 2

前回の記事「家族のための椅子1」の続き。

さて、次は生地を選んでいきます。
全くおまかせとはいえ、ご依頼主さまはお仕事柄
たくさんの良いものを見てこられ、知っておられるし
色や素材に対する知識やセンス、こだわりもお持ちです。
それにかなったものを、と思うと、、、私たちも全力投球です。。

で、できあがったのが、この椅子たち。

こう書いてしまうと、これであっさり終わってしまいますが、
この生地選びが、すんなりはいきませんでした。

ここでも、椅子選びと同様、基本的には四脚で考えるというよりは
それぞれの椅子に、どんな生地が似合うかという選び方をしていきましたが
ダイニングセットとして1つの場所で使う事も考えると、全体の調和も大切です。
まず、娘さんの好きな色と、お母さんの肌触りの良い柄物の布という
ヒントをもとに、二脚のイメージを固め、進めていきました。
その後あとの二脚に色々な生地をあわせてみて四脚を並べ、
そのうちのどの二脚ずつが並んでも違和感がないよう、じっくり考えながらの作業となりました。

・・・

最初に娘さんの椅子には鮮やかなターコイズブルーのコットンリネンが浮かんだので
あっさりそれに決定。(これがゆくゆく悩む原因となっていくのですが、、)
次はお母さんのかわいい柄物探しです。
花柄というよりは、小紋柄かな??と探すうちに、海外の生地で、
トーンを抑えた色んないろの水玉が並ぶものを見つけました。
ばっちりやわーと喜んだのもつかの間、その色は廃色とのこと。
でもこの、ぽわぽわと起毛させた水玉が捨てがたいので、
思っていたよりポップなイメージにはなりますが、色違いのカラフルな水玉のものに。
全体をこれで張ると少しかわいすぎるので、
背もたれはマットなベージュの生地をあわせました。

お次はお父さん。この椅子は渋いグリーンかブルー系を
と思っていたのですが、どうも娘さんの椅子とかちあうので
悩んだ上に濃いブルーグリーンの風合いの良い上品な生地を。
座の前の角には三つずつ、黒い鋲を打ってさりげないアクセントとしました。

息子さんの椅子は、もともとのオレンジっぽい茶色がとても印象に残っていたので
オレンジ色でいろいろ考えましたが、どうしてもまとまらないので
本体は汚れが目立たないように、濃いグレーのウール混のプレーンな生地、
上に載せるクッションは、思い切って鮮やかなレンガ色(ほぼ赤)に。
この色は、実はお母さんの椅子の水玉の中のひとつと繋がっています。

さて、出来上り!と、ここであらためて並べてみると
ずっと他の椅子の生地選びのときにひっかかってきた
娘さんの椅子のターコイズブルーが、どうしてもしっくりこないのです。。。
やむをえず張り替えようと、他を選びますが
どれもこれもうーん、、、悪くはないけど何かがちがう。
最後に白をもってくることで、やっとかわいくおさまりました。
ぽこぽことした植物模様生地です。

さて、数ヶ月ごしで完成したのこのRe:椅子。
テーブルもご依頼いただいたので田中智章さんに製作をお願いし、
セットで新築のお宅に晴れて納品です!

お父さんとお母さん

こどもたち

高い天井、大谷石の床、黒い鉄板の間仕切り壁、薪ストーブに白い螺旋階段。
天然素材を吟味して各所に使った、住宅というよりは
まるでギャラリーのようなシンプルな空間に
ぽっとあかりがともったように、家族の集いの場所がうまれました。

納品まで完全にシークレットで打ち合わせなくすすめさせて
いただいたので、お気に召すかドキドキだったのですが
満足いただけたようで、胸を撫で下ろしました。

贅沢仕様のRe:椅子。世界にふたつとありません。
これから、この場所でご家族の温かい時間が刻まれていきますように。。

ご依頼ありがとうございました!

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2012-06-27

おしらせ

ホームページ、更新しました

長らくお待たせしました。

ホームページのRe:椅子のコーナー、
ようやく更新しました。
古イス市に出していた数点を新しく載せていますので
ご覧くださいね。

product→Re:椅子を選んで下さい。

2012-06-26

Re:椅子

家族のための椅子 1

もともと、椅子ってとても個人的なもので
それぞれに性格、人柄のようなものがあると思ってきましたが
まさにそういうご依頼をいただきました。

お題は「家族のための椅子」。
Re:椅子の「甦る感」を気に入ってくださった
建築家の上田智晴さんがご自邸を建てられるにあたって、
ダイニングチェアをRe:椅子で揃えたいので、
四人家族それぞれのために用意して欲しいと相談にこられたのです。

本来そういうかたちでの注文はお受けしていないのですが
バッチリ感性は合うので村上さんに完全にお任せします!
という上田さんの熱意(勢い?)に押されて引き受けることに。
なにより、ご家族で訪ねて来てくださってお話させてもらううちに
天真爛漫なかわいい2人のお子さんと、これまた朗らかでかわいらしい
奥さま、この家族のための椅子ってどんなだろう、と
私たち自身がわくわくしてきたのです。

さて、そんなことで始まった「家族のためRe:椅子」プロジェクト(おおげさ??)。
まずは古い椅子を集めることから。
漠然としたそれぞれの椅子のイメージはすでにあったのですが
このメーカーのこれ、と思って探すわけではなく、
偶然の出会いなどの中で集まったのが、この四脚。

充分に納期をいただいていたので、比較的すんなりと決まりました。
左から順に

お父さん(日本)
Re:椅子の基本のようなシンプルな椅子ですが、座面の前のアールなど
ひと手間かかっていて座り心地もよく、脚を補強するアーチが美しい、
貴重な一脚。

娘さん…お姉ちゃん(イギリス)
華奢なライン、丸く削り出された背もたれがとても優美で
軽やか。おしゃまなお嬢さんの雰囲気。座面は板。

お母さん(デンマーク)
丸脚と布に包まれた背、座がふっくら、とても穏やかで優しい雰囲気の
ソファのような椅子。

息子さん…弟(日本/天童木工)
これから幼稚園というお子さん、まだまだちょっとあぶなっかしいので
肘付きで安定感のあるものを。
座面に取り外し可能なクッションを置いて高さ調節する予定。
茶色のビニールレザーが張ってありました。

・・・

さてさてこの椅子たち、もともとかなり状態の良いものだったので
こうやってみるとこれでもなかなか雰囲気があってよいのですが、
ここはRe:椅子。張り替えて新しい布をまとうことで
座り心地をよくし、生まれ変わらせていきます。

国や年代、テイストを限定せず、私たちがいいなと
思うものを、というのがRe:椅子なので
そのスタイルでバラバラなものを集めてみましたが
きっといい感じになるはず!

長くなったので、続きはまた次回。

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2012-06-21

雑記

梅のジャム

しとしとと今日も雨。
梅の実の穫れる時期になりました。

今年度は忙しくて全然参加出来なかった
「いこら梅の会」。(以前のブログの記事はこちら
お便りがてら、穫れた梅を少し送ってくださいました。
名ばかりの会員ですみません。。

今年は大雨でたくさん落ちてしまい、実りが少なかったそう。
斑点や傷があるものが多かったので
梅酒は諦めて、傷の部分を取り除き、梅ジャムにしてみました。
とってもきれいな橙色。
深みのある酸味が食欲をそそります!
自家製ミニ食パンにのせて、
ああ、幸せな朝食・・・。
まさに自然の恵みがぎゅっと凝縮されたものを
いただいているのだなと、ありがたくなります。

梅林での作業以外にも、梅レシピのワークショップをされたり
イベントへの出展などもされています。
興味のある方はこちらへ→

私たちも次年度はもう少し参加できたらいいのですが、、。

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