村上椅子

2025-01-21

張り替え

革のソファ張り替え

ミッドセンチュリーということばが浮かぶような、レトロな革張りのソファ。
60-70年代の天童木工のもののようです。
背もたれのクッションを支えるテープも革だったり、肘かけのクッションがフレームにぐるっと巻きつけてボタンで留まっていたりと、凝った作りです。

傷みがかなり激しかったので、全体的な補修が必要でした。

本体は、木製フレームの緩みなどを再接着、座面下のバネ調整と生地の張り替え。
そして、背もたれの革ベルトも新しく製作しました。

背、座面のクッションは中材から新しく作り直しました。
張り地は、布も検討されましたが、最終的には元のものに近い革に。
シンプルにというご希望でしたので、パイピング、ボタンはやめ、つなぎ目を極力無くす縫い方にしました。

肘のクッションについては背や座とのバランスをみて、どう作るのがすっきりするか色々と考えました。その中で、革のベルトでフレームに取り付けてはというご提案が出てきて、このような仕様におさまりました。

ここだけ、チェックの布で遊び心を。

さっぱりと生まれ変わりました。
使っていくうちに柔らかく馴染んでいくのもまた楽しみです。

ご依頼いただき、ありがとうございました!

2024-12-27

張り替え

今年もありがとうございました

年内の営業は今日までとなっています。

溜まった埃を掃除しながら、
今年も色々な出会いがあったなと思い返しています。
ありがとうございました。

・・・

年末にお納めした椅子。

張り替え前

8年ほど前の展示でご購入いただいた、Re:椅子。
ひさびさのご対面です。
黄色いリネンがやぶれてしまっていました。

今回は黒っぽいウール混生地で、落ち着いた雰囲気に。

全体的にオイルも塗ってメンテナンスしました。
また永く使っていただければ嬉しいです。

 

 

 

2024-09-26

張り替え

ピアノ椅子張り替え 2

前回と違うタイプの、ピアノ椅子の張り替えご依頼。

随分クッションがへたってしまい、布も傷んでいます。

ご自身が子供のころから使われていたものを、これから使われるお子さんのために修理したいということで、
雰囲気を変えず同じように張り替えました。

共布で作ったくるみボタンをとめています。

シャキっとしました。

 

2024-09-19

張り替え

ピアノ椅子張り替え その1

ピアノ椅子の張り替えご依頼。

こちらは回転するタイプのピアノ椅子です。

クッション性もなくなって、擦り切れて破れたところから中材が粉々になってぱらぱらと。。
座るのも憚られる状態ですが、大丈夫、しっかり治します。

解体してみると中の枠組みもかなりガタがきていて、座ると嫌な音が鳴るので、ここから直す必要があります。

補強の材を入れて修理する方向も考えましたが、いろいろと構造上無理があります。でもこの丸い枠をまた作り直すと時間と手間がかかるので(つまりお値段も高くなる)、考えた結果、丸い板を切ったものに厚いウレタンを乗せて形作る方法にしました。

ちょっと丸っこいかたちになりましたが、シンプルに元に近い形を作れました。

生地が張れたら、縁の仕上げをどんな風にするか、お客様の好みも聞いて決めていきます。

このトリム(飾り紐)が似合いそう。

でも鋲仕上げも捨て難い。

というわけで、両方盛り込みました。
鋲の大きさや素材でも雰囲気が変わってくるので、あれこれ並べてどれが良いか検討。鋲の間隔も吟味します。

回転部分のネジの緩みなどもチェックして、完成!
変身ぶりを、とても喜んでいただけました。

2024-08-06

張り替え

レトロな椅子張り替え

お祖母様から受け継がれた椅子の張り替えご依頼です。

昭和レトロ、とでも言うのでしょうか。
ミッドセンチュリーデザインを思わせる、曲線からなるかたちとこじんまりしたサイズが、とても可愛らしい椅子です。

経年劣化で合皮がかたくなって破れてきてしまっているので、まずは取り除きます。

続いてウレタン類も外してしまい、枠だけの状態に。
ごくシンプルに、曲げた板と、細い金属の棒でできています。

いつものごとく、間の写真を撮り忘れていますが、、
新しいウレタンで、このフレームをふっくらしたかたちに肉付けしていきます。

その後、布を各パーツのサイズに合わせて裁断。
座面のぽこぽこしたデザインになる部分は、ウレタンのシートに布を乗せて一緒にミシンで走って、キルティングの要領でステッチを入れ、それで椅子を包んで張っていきます。

最後、タッカーの針で止められないところ、背もたれの下側と、肘の後ろ側は、曲げ針を使って縫い合わせています。

足に巻いてあった黒いテープは剥がし、磨いてぴかぴかに。
ふっくら肌触りもよく生まれ変わりました。

アンティーク品でも、高価な品でもない(失礼、、)、古いごくふつうの椅子ではありますが、そういうものこそ、こうやって直して使い続けよう、と思ってもらえるのが嬉しく、なんだか心があったかくなります。

ご依頼、ありがとうございました。