2013-10-09
きこりいす
座面の張り替えでお預かりしているのは
まるで絵本に出てきそうな、木の椅子。
枝を拾って来て適当に組み合わせたような、
手作り感の溢れる椅子ですが
ちゃんとメーカーのラベルがついていて、
なんとも不思議な感じ。
アメリカのものだそうです。
揃った材料からつくるより
ずっと難しく、手間がかかるんでは??
と思われますが、きっと、きちっと合うということは
そんなに重要ではないのでしょう。
座面のクッション部分も、
取付け部分の幅などがまちまちな、どの椅子にでも合うよう
ラフに張り、ゆとりを持って作られていて、
きちっと作らなきゃという固定概念を覆されるような、
こんなのもありなんだなと思わされるような、
お仕事でした。
でもやっぱり、スキッとピシッと張りたいなあ、、。
2013-09-27
緑のパイプ椅子
Re:椅子の製作になかなか手が回らず、
楽しみにして下さっている方には
たいへん申し訳ありません。
久々の更新はこちら。
みどりのパイプ脚のスツール。
パイプ椅子は黒いものが多いですが
たまに、緑色のが手に入ります。
ちょっと錆びた感じがかわいいです。
それを生かすため、座面は素朴な仕上げに。
ベージュのすこしムクムクした生地に
麻ひもを編んだような雰囲気のトリムを合わせました。
このトリムは昔ながらの手芸用品店の棚から発見したもの。
いつからここに、、というような古い物がそのまま
時が止まったように売られていました。
そういうお店に行くと
つい嬉しくなって、いろいろ買ってしまいます。
こうやって少しずつ集めた素材を
引き出しから引っぱり出しては椅子に合わせてみるのが
また楽しいのです。
2013-09-18
秋のお知らせ
すっかり朝晩は涼しくなりました。
日中の日差しはまだまだきついですが、
少しずつ日が落ちるのも早くなり、秋の気配の感じられる京都です。
ここで、お知らせです。
ひとつめ。
10月5日(土)通常11時開店のところ、13時からとさせていただきます。
よろしくお願いします。
そしてふたつ目は、秋のイベント。
村上椅子の11周年を記念して(中途半端?!)
木の家具の展覧会を開催します。
いつも、オリジナルソファやスツールの木部を製作してもらっている
田中智章さんの展覧会です。
店の備品として置いている、ローテーブルや本棚。
こんなの作ってもらえるんですか?と聞かれることが
多いので、実際に作り手さんと話せる機会を、と企画しました。
もちろん、新作の椅子なども見せてもらえる予定です。
ぜひお楽しみに。
村上椅子二階ショウルームにて、
会期は11月19日(火)~24日(日)。
そのほか詳細は決まり次第またお知らせします!
2013-08-22
見た目も大事
ひゃー。夏休みのお知らせをしたっきり、
気が付けば三週間も空白が。。
お休みの間は出かけたり、子供が熱をだしたり、
いろいろと片付けをしたり、、で大忙しでした。
みなさま、どんな夏をお過ごしでしょうか。
さて、今日は見た目と中身のお話。
気持ち良く、楽しく生きている人は
どことなく魅力的な表情をしているし、
不満ばかり抱えていれば
ぎすぎすした顔になってしまう。
そのものの本質、内面というものは、
知らず知らずのうちに、外見に出て来てしまうものなのです。
椅子も、おんなじです。
ソファ、椅子の内部は、普通の人には
外からではどうなっているかわかりません。
でも、良いしごとがされていれば、パリッと、なんとなく気持ちよい感じがするし、
下手なひとが手がけたものは、なんとなくあか抜けません。
そして使って行くうちに、どんどん差ができてきます。
良い(適当な)材料を使い、丁寧に下ごしらえしたものは、
長く使っても形が崩れたりしにくい。
手の荒い人や、素材を吟味しないひとが作ったものは、
見た目が不細工なのはもちろん、駄目になるのも早いのです。
特に、昔のバネを手作業で吊るようなしごとでは、
張り替え時にその差がよくわかります。
(使い方や年数にもよりますが)。
上の写真の古い椅子は、表面の生地こそ色あせ、汚れてはいましたが
ピシッととても綺麗な状態を保っていました。
底からバネが落ちているという事も、型くずれもない。
手縫いや細かなところの始末の丁寧さには感心してしまいました。
その仕事に敬意をはらいつつ、丁寧に張り替えさせて頂きました。
・・・
とんで、時代は新しいものになりますが、
こちらの椅子の張り替え前はどうもスカッとしない見た目。
(もちろん座り心地も、、、)
めくってみると、たいそう貧弱なバネが。
そのバネの止め方にも問題があり、
釘がテコの原理でどんどん抜けてきています。
このまま使っていれば、バネが落ちてしまうところでした。
そして、横に渡してあるウェービングテープも、どうしてここまで
というほどに伸びてしまっています。
材料の質の悪さと、それが気にもならない作り手
(もはや「職人」ではないでしょう)。
仕様を考えたひとも、作業をするひとも
何も知らずに作っている感じがしました。
昔の椅子と違って、職人技がそこまでいらないとはいえ
やはり材料の選び方や下ごしらえの丁寧さは
椅子の使い心地や丈夫さに関わってきます。
見えない所だからこそ、しっかり作りたいと思うし、
買うひとにも、その違いを分かっていただければと思っています。
2013-08-01
夏休みのおしらせ
今日から、八月。
でも夏空は見えず、ざーざー雨降りの京都です。
さて、遅くなりましたが夏休みのお知らせ。
8月14日(水)~20日(火)
ショウルームもお休みいただきます。
このお休みで、エネルギーを補給しつつ
いったん仕事の区切りをつけることで、
また新たな気持ちで始めたいと思います。
あれもこれも、やりたいのに出来ないことも色々たまっています。
少し、進められればと。
どうぞよろしくお願いします。