村上椅子

2016-12-16

Re:椅子

淡い緑の長椅子

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倉庫に置いていたこの古い三人掛けソファ。そのうち張り替えて店に並べようと思いつつ、ショウルームは椅子がいっぱいで出来上がっても置く場所もないし、とりかかる時間もないし、、で眠らせてあったのですが、たまたまソファを探されていて私たちの店に来られたお客さまが気に入られ、Re:椅子として日の目をみることができました。

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黄色いモケット生地は、黒ずみ、かすれてしまっています。クッションも硬くってぼこぼこ。

それが。こんな風になりました。

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すらっとした三人掛け、全体的に低めでボリューム抑え目なのですがちゃんと横にもなれます。
なかなかこういうサイズ感のソファって今のものでは無いような気がします。

後ろ姿がすてき。

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シンプルなソファですが、北欧の椅子に影響を受けたような肘の曲線、削り出し方や継ぎ方が美しいです。選ばれた緑系の多色織りのファブリックがよく似合って、爽やかな中にも温かさを感じる印象のソファとなりました。

 

肘掛も磨いてオイルを塗って。こんなに綺麗になりました。

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before

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after

さてそろそろ大掃除のことも考えないといけない時期。
家のことは目をつぶって、積み上げられたストックの古い椅子たちや、大量に貯まっていく布の整理、がんばります。。

2016-12-02

12月の営業日

 

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23日(金)は祝日ですが通常どおり営業です。
24日(土)は臨時休業とさせていただきます。

年末の営業は29日(木)まで。
12月30日(金)〜1月9日(月・祝)は冬休みです。

なお、1月のショウルームはご予約にてオープンとさせていただきます。
ご来店前にお電話またはメールにてご連絡くださいませ。

 

2016-11-29

張り替え

食卓椅子張り替え

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ちょっと懐かしい昭和の雰囲気の椅子の張替え依頼です。
デンマークの椅子のデザインに影響を受けていると思われる、日本のメーカーの椅子。
洗練されきれず、やや線が太く朴訥な感じが、親しみやすくもあります。

色とりどりの端切れで破れを繕ったパッチワークがなんとも楽しく可愛らしくて、はがしていくのがためらわれますが、、。中身のウレタンも、もうボロボロです。

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今回使うのは、お客様ご指定のこの布。

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何度かこの日記にも登場している、ミナペルホネンのタンバリンです。
刺繍で丸い輪っかの連なりが描かれています。

そのタンバリン柄の新しい素材、”dop” は肌触りの滑らかなモールスキンの両面使いの布で、使い込むうちに表の糸が擦り切れて裏の色が現れてくる仕掛け。劣化していくのではなく、木材や革のように経年変化を楽しむ、という新しい発想によって作られたそうです。

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背もたれの曲線がきれいですね。

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柄の配置は2脚同じに。また、背もたれ、背の裏側、座面の柄もそれぞれ揃えています。(当たり前といえば当たり前のことなのですが。)裁断するとき考えてとるのはもちろんのこと、伸縮のある布で立体的なものを張るわけですから、手の感覚をたよりに力加減などもうまくやらないと、美しくは仕上がりません。

お母様から譲り受けられたというこの椅子、フレームはまったく緩みもなくしっかりとしていました。「そこまでして使ってもらって椅子も幸せやなあ」とお母様。そして「結婚10周年のいい記念となりました」とのお言葉。そんな素敵な節目のお手伝いをさせていただき、とても嬉しく思います。きっとこれからまた、擦り切れて青い色が覗くまで、活躍してくれることでしょう。

こんな風にして、変身して使い継がれる椅子がもっと増えたらいいなと思ったのでした。

 

 

 

2016-11-19

張り替え

ロッキングチェア張替

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古いロッキングチェアの張り替え依頼です。
こんな風に、座面も背中も張り込まれているものは、珍しい。
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黒いヌメ革に鋲仕上げで、ちょっとハードに変身。

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フレームも塗り替えてつやつやです。

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そして、もう一つのロッキングチェア。
こちらは、丸脚の部分だけ、黒で塗装。座と背もたれに、ひらひらの付いたワインレッドのクッションが乗っていたのをやめて、黒いモケットですっきりと変身させました。

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さて、ロッキングチェアばかり張り替えて、どうするのかというと。
これ、劇団地点さんの演劇の道具として使われるんです。

なんでも、役者さん6人全員が劇の間中、それぞれまったく違うタイプのロッキングチェアに座って演じるということ。一体全体、どんな劇なんでしょう??

残念ながら京都ではなく東京での公演ですが、お近くで興味を持たれた方はぜひ!

 

「ヘッダ・ガブラー」
http://chiten.org/next/archives/45

 

中宇治 yorin

黒いベンチシートをお納めしてきました。

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壁沿いに長いシート、対面にテーブルと椅子が置かれる予定です。
座面が取り外せて、下は収納スペースになっています。

納品先は新規オープンされるフレンチビストロ、ヴィット・デ・ウィット。
ワインやフレンチをカジュアルに楽しめるお店です。

さてこの物件、設計を私たちの店を手がけていただいた、一級建築士事務所エキスポさんが担当されていますがちょっと面白そうな複合施設の中にあるのです。
ぼろぼろだった古い町家+工場跡をリノベーションした「中宇治 yorin」です。

宇治といえば、平等院とお茶が有名な観光名所ですが、住んでいる人からすると「メインの通りは観光客のための店で画一的。観光の平均滞在時間も3時間という短さ。地元の人目線でも、雰囲気良く食事できるご飯屋さんが無いと嘆いている。」というのが現状だそう。
そこで始められたプロジェクトの第一弾が、ここ「中宇治yorin」だそう。詳しくは、こちらをご覧ください。
http://nakaujiyorin.com/

 

エントランスの様子。
表のテナントには、焼き菓子のお店がはいっています。
まだ、お菓子は並んでいませんでしたが、雰囲気だけでもワクワク。

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奥へ進むと、ビストロがあります。

そして、上から光の差す階段の空間がまた素敵。

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二階にはヘアサロンと、レンタルギャラリーがあります。

無料の休憩スペースがあったりおさんぽマップも置かれ、お店の利用者でなくても立ち寄ってくださいとのこと。
地域の新しい拠点として、賑わうことでしょう。
こういうところが少しずつ増えて街が楽しくなっていくといいですね。

 

*中宇治 yorin

witte de with (ヴィットデウィット)
京都府宇治市妙楽17-8
11:30-22:30 水曜定休
tel 0774-25-6335