2011-12-10
小旅行
ときには遠方の作り手さんからも、張りの依頼がやってきます。
岐阜で木工をされてるトコトワさん。
いつもながらの完璧な梱包には、感心させられます。
といっても、厳重に、梱包材でぐるぐる巻きにして
送ってくるわけではないのです。
定番で作られているスツールが、ちょうど入る大きさの
お手製の段ボール箱に
二脚または四脚がうまく組み合わされて動かないように
きちっとはいって、要所要所にクッションがいれてあります。
座面に革を張ったら、またこちらも同じように
箱に入れて送り返せばよいだけ。
しかも、返送用の伝票までいつも入れておいてくださるので
記入する手間もいりません。
完璧な気配り、ありがとうございます。
今日、またそちらへ出発しましたよ。
2011-12-08
ポキート
随分ご無沙汰しております。
あんな椅子やらこんな椅子やら
こなしていくうちに12月もあと20日あまり。
最新のおしごとはスペイン料理のPoquito(ポキート)さんの新しい椅子です。
ベンチソファと、片肘、肘無し椅子の座面を張りました。
設計、木部製作は樹輪舎京都さんです。
これまで細長い店内にカウンター席、というスタイルの
お店だったのですが、お隣の物件が空いたので
壁を取り払ってリニューアルされました。
これまでのお店の居心地の良さを充分いかしつつ
まったく違和感を与えず広くなった設計がすばらしい。
既存の長いカウンターはそのままで、
新しい空間には壁沿いのベンチソファとアームチェアの
テーブル席。ゆったりとくつろげます。
仕切って個室風にも使えるそう。
レセプションにお招きいただいたので
できたてほやほやの椅子にさっそく座って
美味しいお料理をいただいてきました。
定番のポキートサラダやキノコのアヒージョ、
コッペガ二のリングイネ、ウニのスパゲティー
鴨肉のロースト、などなど、、、。
ここには書ききれないほど多彩なお料理は、どれも素晴らしく
至福の一時でした。
席数は増えても、またいつもいっぱいなんでしょうね。
・・・
さて、カウンター椅子も新しく作られたのですが、
制作風景はこちら。
座面の板はおしりに馴染むようくぼませて削ってあるので、
それを生かすよう薄いウレタンをいれ、
赤茶色の革を張りました。
鋲打ちは、樹輪舎京都のYさんが助っ人にきてくれたおかげで
三人体制で。順調にできあがりました。
新しいのにレトロで、とてもいい雰囲気です。
皆さんもぜひ座りに行って下さいね。
・・・
Poquito KYOTO
京都市中京区河原町通三条上ル下丸屋町401-10
(ロイヤルホテルの北側)
電話 075-212-8450
18:00~1:00、無休
2011-11-18
連結鋲
ずらっと並んだこのかざり鋲。
打っていくのはさぞ大変だろうとお思いでしょうが、、
実はとめてあるのは四つおき。
この、5つにひとつ、穴の空いているところだけ
鋲を打てば良いという、便利な「連結鋲」があるのです。
さらに大きな工場になると、エアーで鋲を打っていける
鋲打ち機なんてのも存在するのですが、
ここは地道に金槌で。
これ、ただ楽をしようとこうなっているのではありません。
ひとつづつ鋲を打つより、木枠への負担が随分少なくなるのです。
2011-11-12
THE NATURAL SHOE STORE
11月11日に京都、麩屋町三条にオープンされた
「THE NATURAL SHOE STORE 京都店」さん。
私たちも一足お先に、おじゃましてきました。
町家を改装されたこのお店は靴の専門店。
自然素材や製法にこだわりを持ちながら、
足指を本来の姿に保つためのカタチや履きやすさを追求した
「心地いい」靴だけをヨーロッパを中心に、世界中から集めたお店です。
その靴を試してもらうために座る椅子の一つに、
村上椅子の定番椅子マメスツールをお使いいただきました。
実はこのマメスツールは特別仕様で脚がいつもより10センチほど短くなっています。
このおかげで、安心感をもって靴を履く事ができます。
小さいながらも、座ってみたい!という魅力と存在感を感じさせる椅子だと
オーナーさんからもお褒めいただきました。
ちょっと頭が大きくて、こどものよう。
後ろ姿。
このほか、「Re:椅子」の中から、低めのゆったりとした1人掛けのものを
置かせていただいています。
店内には、設計を担当された一級建築士事務所エキスポさんの
ネットワークで集められた、京都の木工作家たちのいろんな椅子が点在していて、
さながら椅子の展覧会のよう。
空間に楽しさを生み出しています。
色んな椅子に座って、どんどん試着してみたくなります。
ぴったりの一足がみつかりますように。
・・・
お店の場所や取扱商品など詳細はショップのサイトでどうぞ→○
2011-11-11
鹿ヶ谷にて
今月後半に行われる、展覧会の案内を届けて頂きました。
五人の作家のセルフプロデュースによる合同展です。
岸野寛(陶)
佃眞吾(木工)
新宮州三(木工)
村田森(陶)
大宅稔(コーヒー焙煎家) (以上敬称略)
以上の錚々たる顔ぶれの作家さんたちが会期中常時在廊とのこと。
力の入ったかっこいい(と書いてしまうと薄っぺらいですが)
ポスターも、見物です。
工芸のトップライターの方がそれぞれの作家ごとに紹介文を書かれた、
五種類のポスターが用意されています。
村上椅子の店にも数部おいていますので、ぜひお持ち帰りください。
会場となるのは、京都の東部、大文字山麓にある鹿ヶ谷山荘。
案内から引用すると、、、
『鹿ヶ谷山荘とは
エスニック料理店や民族雑貨の店を古都・京都に仕掛けた
稀代の洒落男であるグランピエ商会の岡田幹司さんが、
古い山荘の贅沢な建物とロケーションを存分に生かして
プロデュースした京料理店。大文字山の麓にあり、
山荘の広いテラスからは京都の町を一望できる。昨年秋に
惜しまれつつクローズ。一年ぶりに五人展の会場として
一般公開される。折しも庭や周辺の紅葉が見ごろを迎える。』
、、だそうです。
絶好の眺め、紅葉と、雰囲気のある山荘の建物に
ハイレベルな作品たち。
そしてこのたび「一作家」として参加されるオオヤさんは
「異色ではあるけれど、素材にこだわり、生かし方に苦心するありようは、
優れた工芸家の姿と重なるものがある」と
評されています。宝石のようなコーヒー豆をたずさえて挑まれるそう。
なんとも贅沢な展覧会、
ぜひこの機会をお見逃しのないように。。
***
鹿ヶ谷にて
五人展
2011年11月23日(水・祝)~27日(日)
鹿ヶ谷山荘 京都市左京区鹿ヶ谷徳善谷町4-16
お問い合わせは KAFE工船 075-211-5398(火曜定休)まで。