村上椅子

出張古椅子展 その1(いざ出発)

どこから書いたらよいものか、、と迷いましたが旅を一から巻き戻して、展示と夏休みの様子を織り交ぜて書いてみます。

遡ること10日。待ちに待った出発の日がやってきました。
家族四人が乗った車の後ろ半分にパズルのように椅子を組み合わせて30脚ほど積み込み、今回はフェリーで神戸港からいざ出発です。こどもたちも、大好きな山ちゃん(会場となる山下カバンの山下さん)に会えると大はしゃぎ。

夕暮れ時に明石海峡大橋をくぐります。迫り来る橋に皆歓声。ドラマチックだったなあ。

寝ている間に九州に到着。古いレンガの建物群や、船。車の窓から見るものすべてが、違う土地に来たなあと感じさせてくれます。

車を走らせること一時間半、山下カバンさんのある、うきは市吉井町に到着しました。
耳納連山の山並みと雄大な筑後川の作り出す風景にはいつも、惚れ惚れします。平地には田園風景、山麓には果樹園が広がり、自然の恵みを受けて果物などの特産品も豊富なところです。そして江戸期の白壁の建造物の保存地区もあり、歴史のある町でもあります。古道具店、雑貨店、珈琲店、書店など素敵な小さなお店が点在していて、季節の良いときには散策するのにもぴったり。

さて山下カバンさんは、こんな細い路地を入っていったところにあります。右手に見える古いアパートの1階。

看板がない、というかものすごく小さいので、ここがお店とは気づかない人も。実際展示の最中も店を覗いた人に「すみません、山下カバンというお店をさがしているんですけれど、、」と聞かれました。確かに椅子ばかりなのでカバンやさんとは思いませんよね。

さて京都の暑さはなかなかだけれど、吉井もまた暑かった。一息つくと動けなくなりそうだったので、すぐに荷物を降ろし、運び入れて、展示の準備にかかりました。

(つづく)

 

 

古椅子展 2018

古椅子展の案内ができあがってきました。
手のひらに乗るぐらいの小さなチラシ。

開くと、シンプルに椅子の写真と黄色い紙が。

▽▽▽

村上椅子 古椅子展

2018年8月1日(水)〜8月5日(日)
12時から17時まで

私たちは1日、4日、5日に在店予定です。

場所:

山下カバン
福岡県うきは市吉井町939-1 上村アパート2

山下カバンが5日間だけ、「古椅子」の店になります。「古椅子」とは、時を経た古い椅子に、新しい命を吹き込んだもの。古い味わいのある雰囲気は残しつつ、きちんと使えるように必要に応じて修理、塗装のやり直しをし、現代の暮らしにあうように張り替えています。
手軽なスツール類から、肘つきの一人がけ椅子、小椅子、折りたたみ椅子。いろんなタイプのものをお持ちしようと思っています。形も張り地もその時々でいろいろ。お気に入りの一脚に出会えるかもしれませんよ。

最終日の5日(日)12時からは飲食の出張販売にきてくださいます。

以下DMより。
『村上椅子 古椅子展』の最終日は「スワン✳︎1」のかき氷と、リバーワイルドのお肉を使った「てのぎ✳︎2」のカツサンドの出張販売があります。

✳︎1 スワン… 古道具「點」の橋本夫妻と「marcadette」の渡邊薫子さんによる、毎夏恒例のかき氷やさん。

✳︎2 てのぎ… 普段は福岡で一汁一菜のごはん屋さん。

そして、裏側には「山下さんと椅子」のイラスト。

今回表紙の文字やイラストは長女に描いてもらえないかとの打診がありまして。難しいなあーーと言いながらも楽しそうに描いてくれました。素敵なDMにしていただき、ありがとうございます。

 

5年ぶりの吉井での展、私たちもとても楽しみにしています。
お近くのかたも、遠いかたも。ぜひ夏休みのおでかけに、ご予定くださいね。

 

2018-02-19

おでかけ

埼玉納品の旅 その後。

ちょっと長くなりますが、納品後の旅行の記録を。

納品旅に出る時は、その土地の美味しいものや名所などを楽しみに行くのですが、今回は納品先が友人宅だったので、そちらでゆっくりさせてもらうことに。旦那さま手打ちのうどんを鶏肉や野菜の入った出汁でいただく、郷土料理でもてなしてもらい、楽しい時を過ごしました。

ついでに長野に行きたいなとも思っていましたが雪が心配で断念。暖かい方向、なんとなくのイメージで太平洋側かな?という発想からコースを考えてみました。

埼玉から一直線に海を目指して南下します。普段見る日本海とは全然違う、まっすぐずっと続く水平線とキラキラ輝く海に車中は大歓声。

小田原の町を少し散策しました。天気はとっても良いですが、強烈な寒波の真っ最中で寒い!!お昼は老舗の料理屋さん「だるま料理店」にて天丼やお寿司などをいただきました。建物は登録有形文化財に指定されているそう。大勢のお客さんで賑わっていました。

そして次は、熱海に向かいます。

海に浮かんだ船のようですが、これはホテルからの景色。

普段は車中泊やエコノミーな宿を利用することの多い私たちですが、今回は非日常を味わおうと、ちょっと面白いホテルに泊まってみました。
海岸の断崖にめり込むようにして、岩盤の上に立っているホテルは、昭和48年築。シャンデリアや絨毯など内装もかなりゴージャスで昭和の香りがぷんぷん。。夕食はローマ宮殿をイメージしたという広大なダイニングルームでディナーショーを見ながら。だったのですが、そこだけはちょっと想像以上に濃くて。。なぜか私たち家族がステージの真ん前の席で、あーさんがただならぬ雰囲気と大音量に怯えて食事どころではなくなってしまい、ノリについていけない場違いな私たちはチーンとなりながら、ひたすら演奏が終わるのを待ったのでした(汗)

それにしても、景色は本当に素晴らしかった。すべての客室から海が見えるそうです。海から昇る朝日を見たのは初めての経験で、素晴らしい風景に心洗われました。

翌日は熱海の町をすこし散歩。昭和レトロな喫茶店や気になる店があちこちに。

早咲きの桜が咲いていて、そこだけぱーっと春が来たようでした。ただし気温は低く、「さむ!!」といいながら町の洋菓子屋さん「三木製菓」で買ったアイスクリームを食べるムスメたち。

そして少しずつ京都の方向へ寄り道しながら戻っていきます。
雄大な富士山を見ながらのドライブは気持ち良かったなあ。(写真が一枚もないのですが)

途中、たまたま道路標識で見つけた畑毛温泉が気になって「富士見館」に立ち寄りました。ぬる湯でとっても気持ち良いお風呂で、ムスメたちも大喜び。その後、館主さんお薦めというすぐ近くの食堂で昼食をいただきました。

昼定食1000円は結構なボリューム、具沢山の茶碗蒸しまでついてます。海鮮ちらしだけど、かんぴょうにたくあんまで入っていたり「デザート」はポンカン丸ごと、素朴でほっこりしました。

近くに柏谷横穴群という遺跡と公園があったり、ゆったり広々してとても気持ちの良いところでした。泊まりでまたゆっくり温泉入りに行きたいなあ。

沼津の雑貨やさん「hal」さんも素敵なお店でした。自分の買い物をし、そちらも満足。
そしてもう一度海を見ようと海辺に向かったら、激しい風。。立っていられないほどで、あーさんと私は早々と車に退散しました。

楽しい旅もここまで、あとは京都まで高速を飛ばして。イスオさんお疲れさまです。
(なんだか、旅の終わりはいつも海に立ち寄っているような。)

なかなか遠出も以前のように気軽にはいけませんが、お仕事の縁があればそれをきっかけに、また、まだまだ見たことのない景色や知らない文化、食べ物に出会いにいきたいなと目論む私でした。

 

(いすこ)

2017-07-05

おでかけ

田中さんのショウルーム

お願いしていた、定番ソファのフレームが出来上がったとの知らせをもらって、久しぶりに田中智章さんの工房を訪ねてきました。昨年?いや一昨年?永源寺の奥の山あいの作業場を、東近江の開けた雰囲気の地へ移され、この春、工房の隣にショウルームもオープンされたところです。

作業場から、ショウルームに入ります。

木を挽いた跡のギザギザを残した、自然な雰囲気の床がすてき!そして気持ちよい光。

田中さん定番の組み立て式のソファ(写真奥)、久しぶりに座りましたが落ち着く高さ、奥行き、シートの硬さも◎。いいソファだなあ〜とあらためて。

村上椅子のハイスツールの革張りバージョンもこちらにあります。

三本足のスツール、すらっとしていてかっこいい。座面の楕円も美しくって、さすがのデザインです。窓には釣りのランディングネットもずらり。いたるところに、田中さんのセンスが光ります。

新しい工房とショウルームは、ことうヘムスロイド村という、五つのアトリエが集まった林の中にあります。田中さんのショウルームにもガラスや鉄など、他の作家さんのものがちらほらと置かれていました。

私たちの店に棚など置いていると、尋ねられることも多かったので、田中さんの家具を実際にご覧になって話もできる場所ができて、嬉しいなと思っています。

ぜひぜひ、ドライブがてらお出かけくださいね。

 

tanaka wooden works

滋賀県東近江市平柳町568 ヘムスロイド村C棟

 

 

2017-04-17

おでかけ

2017九州の旅(その2)

さて、お天気はうすら寒く小雨も降ったりでぱっとしませんが、お次は福岡県うきは市吉井町へ。山下カバンさんに向かう路地です。何度きても、わくわくします。

すてきな古道具たちと、今回はカバンも少し、並べられていました。
やっぱり落ち着く大好きな雰囲気のお店。ここで、来年あたりまた何やら催しをさせていただこうかというご相談もさせてもらいつつ、、。

山下さんを巻きこんで、旅は続きます。

この日は吉井町の散策をしてから、お隣の大分県日田市へ。
この町にはすてきな、小さな映画館、リベルテがあります。
以前訪れた時に、いつかここで映画を見るような旅の過ごし方をしてみたいなと思っていたけれど、なんせ小さな怪獣がいるので当分無理だなあと諦めていたら、みててあげるから三人で観たらいいよ!と山ちゃんの心強いことば。というわけでお言葉に甘えてみました。見たかったこの映画を、しかもリベルテという場所で見られてほんとうに良かった。

・・・

翌日は佐賀県の唐津へ。

老舗の鰻屋さん「竹屋」にて。建物も情緒たっぷりで満喫しました。

目の前に広がる海を貸し切り、ホテルのカフェでレモンスカッシュ。
タイルの色がとても好み。もうすぐ立て替えで休業されるそうですが、このテーブルは残して欲しいなあ。。

このあと唐津バーガーも食べて、夜は福岡に戻り、お集まりいただいたお久しぶりのみなさんと、初の博多水炊きを。ほんとにおなかいっぱい。そして楽しい面々に元気をもらいました。

翌日は大分方面、宇佐神宮へ。

ふたりはいつも仲良し。

中津城のそばの渋い銭湯にも行きました。

夜は日田に戻ってお寿司屋さん「おこぜ」に。お料理はもちろん良かったのですが、ぐずる子に優しくしていただいて、温かさが本当に嬉しかったです。

夜風に吹かれて散歩。三隈川の美しかったこと。

翌日帰途につき、山口、広島、岡山とまだまだ寄り道しながら京都に戻りました。

旅の終わりの一枚は、瀬戸内の山と海に挟まれた小さな漁村にある浜。

・・・

美しいものをみて、感じて、お久しぶりの人たちとも会えて。存分に春休みを満喫しました。旅でえたものを、これからにつなげていけたらなと思います。