村上椅子

2013-07-10

作業風景

革張りベンチ

そうこうしているうちに、梅雨明けしたようです。
劇場のための椅子、赤い50脚は全てできあがりましたが
それで終わりではありません。

ロビーの、カフェスペースのために、アーチを描くベンチを
作らせていいただきました。
イメージと、使いたい革をお伝えいただき、
あとはこちらでデザインをご提案しつつ相談しながら進めました。

いろえらび。
ナラ材でのフレーム製作は樹輪舎京都さんに依頼。
着色することで、すこしアンティーク感をだしました。

S字バネをいれて、弾力のある座り心地に。

ヌメ革を張っていきます。
黒に見えるけれど、青みのある濃いグレーです。
厚みを出し、ポッコリした感じに。

縁は、細い革を真鍮の小さな釘で留めていって仕上げました。
手間はかかるけれど、鋲ほどうるさくならず、
きらめく感じが良いです。

三つ並ぶとかなりの風格、存在感です。
全貌は、また後日。

そのほかにも、各所で使う、古い椅子を集めてこられて
アレンジを加えて、張り替えしました。

こちらは、ピアノ椅子。
通常のものより、随分大きめの円だったので、
存在感のあるフリンジを付けてみました。
暗めの照明で見るとちょうど良いのではと思います。

そしてこちらは、ディレクターズチェア。
ちょっと高めのデスクに合わせて、スタッフの方が
劇場全体を見渡すように座られます。
そこで音響を操作したりされるそう。

このあたりの、スタッフ用の椅子は、
先に決まっていた劇場の赤い椅子の生地と、ベンチの墨黒の革
どちらとも違うもので、かつ、ちぐはぐにならないように、
ということで、赤いものと同じ素材で革の色みに近いものを選びました。

まだまだ、あるのですがこのあたりで。
どれもこれも思い入れたっぷりのコダワリの椅子。
劇場の空間に並ぶのが楽しみです。

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