村上椅子

2009-02-14

張り替え

ひとつひとつ

村上椅子でひそかに人気の「Re:椅子」シリーズ。
古い椅子を再生させているのですが、表面的にきれいにしているだけでは
もちろんありません。

まず傷んだ生地を釘を一本ずつ抜いて取り除いてから、
一度各部材をバラして接着剤を入れて締め直し、
表面の塗装の状態の良くないものは補修します。

そしてもともとバネの入っているものは(今どきの椅子ではありませんが)
同じようにもういちど、一からバネを吊り直しています。
簡単にウレタンクッションをつめてしまうという手段もありますが
そこで手をかけてやれば、座り心地はもちろんのこと
これからの寿命もちがってきます。

布をかぶせてしまえば、一見分からないことかもしれませんが、
せっかく直すのですから、愛着を持って長く使ってもらいたいですもんね。

小椅子、ソファなど少しずつ増えていっていますので
ホームページでチェックしてみて下さいね。

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2009-02-12

おでかけ

撮影会その2

我が子ももうすぐ三ヶ月、ずいぶんしっかりしてきたので、お世話になっているフォトスタジオラフラフさん に出かけました。前回に引き続き、「増やせるアルバム」の撮影第二弾です。

まずは、赤ちゃん撮影用にというご依頼で特別に開発した椅子に座らせて。
作った頃はまだうちには赤ちゃんがいなかったので実際に座らせる(寝かせる?)のは初めてです。自分で言うのもなんですが、柔らかく赤ちゃんを包み込むようないい雰囲気。私たちの作った椅子がこういう風に使われてるんだと実感できて嬉しかったです。
ちょっとぐずぐずもしましたが、さすがプロ。ご夫妻の連携プレーで上手にあやしながらパシャパシャと撮影、とびきりの笑顔を引き出してもらいました(椅子のカタログのモデルになれそうなぐらい!)。

他にも抱っこして、家族三人で、といろんなパターンで、ちょっと緊張気味の顔、笑顔、泣き顔から寝顔まで、多彩な表情を撮って頂きました。
そして良かったのはそれを大きなプロジェクターを使ってスライドショーでみせてもらえるところ。見終わった時にはなんだかとっても幸せな気持ちに、、、。撮っているお二人も、いつもジーンとしてしまうとおっしゃってました。きっとひとの雰囲気やいい表情の瞬間をうまく捉えて撮られているから、温かいものが伝わってくるのでしょうね。写真っていいな、と思わせてもらいました。

たくさんのショットの中から、家に持ち帰ってゆっくり選んでプリントしてもらえるのも嬉しいサービスです。

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2009-02-06

定番の椅子

新作


新作ソファがついにできあがりました。

座り心地を決めるのにバネやクッションの材質を何度もやりかえ、
試行錯誤を繰り返しての完成です。
構想からすでに2年はたっているのでは、、、。

黒の革張りで背中のボタン締め(『絞り』といいます)がポイント、
椅子張りの技術を駆使して、手の込んだ仕様です。
今回もこじんまりしているのに座りやすい、を目指し、背面は
曲面で体を支えることでクッションの厚みを抑えました。

無垢の木材を使ったしっかりとしたフレームは、
張って隠れてしまうのがもったいないくらいのもの。
曲線が組み重なりあうとても難しい仕事、Tさん、ありがとうございました!

詳細はまた後日HPにアップします。
ぜひ見にいらして下さい。

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2009-02-05

雑記

りす

「あたらしいふつうを提案する」ライフスタイル誌、Re:s(りす)
に村上椅子のことを書いていただいています。
大好きなモノをずっと使い続けるために。という連載の第十回。
椅子の張替のことや、わたしたちの椅子に対する思いなど
取材の中での私たちのつたない話ををほんとにうまく
まとめて伝えて下さっています(ありがとうございます!)。

今号の特集は「日本のほんとうに美味いもん」、
表紙のカツ丼が目印です。ああ、おいしそう、、、。
一軒ずつ訪ねて旅をしたくなる内容です。
ぜひご覧下さいね。

*Re:s  りす 
 第11巻 2009年1月31日発行 定価680円
 株式会社 リトルモア

村上椅子のHP

2009-02-04

雑記

あらためて感じていること

お店を持って一年ちょっとになりますが、工房だけのときと比べて一般のお客さまが訪ねてきて下さるようになり、いろいろとお話する機会も増えました。

そんな中で、最近張替してお納めしたお客さまからこんなお話が。
某有名家具ショップで購入されたソファと椅子。本当は買ったお店に張替を依頼しようと思っていたけれど、おそらく他の所に張替えに出されるのだろうから、それならやってくれる人の顔の見えるところにと、村上椅子をみつけてわざわざ大阪から持って来てくださったそうなのです。

嬉しいなと思いました。まさに私たちが工房にお店を併設したのは「顔の見えるお仕事」をしたかったから。ここで、こういう私たちが責任もってお仕事していますよとお客さまにお伝えしたいということと、もうひとつ、私たちも、どんなお客さまが使われるのかわかるので、それなら張り地はこんな提案をしてみよう、ということにもなるし、喜ばれるといいなとお客さまの顔を想像しながら仕事ができるのです。

また、他のお客さまからはお礼のメールをいただきました。
事前にメールで何度かやりとりをしていたのですが、その際詳しく説明してもらったので理解、納得してお願いすることが出来たとのことでした。
たしかに椅子の張替なんて、そうそうするものではありませんから、分からないことだらけだと思います。そんなとき、職人自身が応対しているので、どんどん疑問をぶつけてもらえれば細かい所まで説明することができます。

そうやってやってきたささやかなことで、お礼をいっていただいて、こちらこそありがとうございますという気持ちでいっぱいになりました。

こんなふうにお店を持てたことでお客さまの声を直に聞くことができ、「顔の見える」お仕事をさせてもらえること、幸せに思います。

お店としてはいたらないところだらけですが、これからもどうぞよろしくおねがいいたします。

珍しく、長々書いてしまいました。。。

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