2009-02-25
91→0
うちにお雛さまがやってきました。
これがなんと90年くらい前のもの。
私の祖母のお雛さまなのですから、ちゃんと残っていることにびっくりです。
豪華な段飾りではありませんが、鶴や松、竹などの模様の施された
屋根付きの舞台(?)に上品なお顔のお内裏様とお雛様。
食器類や嫁入り道具は新しく(といっても数十年前に)買い足したものの
ようです。
前に座っている小さなお人形には、祖母が着物を縫ってくれました。
身長わずか7センチのお人形の着物、ちゃんと絹糸で縫ってあります。
なんて細かい作業!
そのきれも、祖母の赤ちゃんの時の着物を使ったということ。
大きくなったら長襦袢に使えるようにと
二重に仕立ててあったから、重かっただろうなとか、
いろんな初めて聞く話が面白かった。
繕いなおしたり、ほどいて他のものにどんどん再生しながら、
大事にきれを使う。着物ってよくできているものですね。
雛人形を出しながら、ああだこうだと話に花が咲きました。
家具にも言えることですが、古いものを受けついで使うということは
ただの『道具』だけでなく文化やそのものにまつわる話、
そして何よりこころを受け継ぐということだと思います。
私たちも次の世代につないでいきたいものです。