村上椅子

2024-08-06

張り替え

レトロな椅子張り替え

お祖母様から受け継がれた椅子の張り替えご依頼です。

昭和レトロ、とでも言うのでしょうか。
ミッドセンチュリーデザインを思わせる、曲線からなるかたちとこじんまりしたサイズが、とても可愛らしい椅子です。

経年劣化で合皮がかたくなって破れてきてしまっているので、まずは取り除きます。

続いてウレタン類も外してしまい、枠だけの状態に。
ごくシンプルに、曲げた板と、細い金属の棒でできています。

いつものごとく、間の写真を撮り忘れていますが、、
新しいウレタンで、このフレームをふっくらしたかたちに肉付けしていきます。

その後、布を各パーツのサイズに合わせて裁断。
座面のぽこぽこしたデザインになる部分は、ウレタンのシートに布を乗せて一緒にミシンで走って、キルティングの要領でステッチを入れ、それで椅子を包んで張っていきます。

最後、タッカーの針で止められないところ、背もたれの下側と、肘の後ろ側は、曲げ針を使って縫い合わせています。

足に巻いてあった黒いテープは剥がし、磨いてぴかぴかに。
ふっくら肌触りもよく生まれ変わりました。

アンティーク品でも、高価な品でもない(失礼、、)、古いごくふつうの椅子ではありますが、そういうものこそ、こうやって直して使い続けよう、と思ってもらえるのが嬉しく、なんだか心があったかくなります。

ご依頼、ありがとうございました。