2012-06-26
家族のための椅子 1
もともと、椅子ってとても個人的なもので
それぞれに性格、人柄のようなものがあると思ってきましたが
まさにそういうご依頼をいただきました。
お題は「家族のための椅子」。
Re:椅子の「甦る感」を気に入ってくださった
建築家の上田智晴さんがご自邸を建てられるにあたって、
ダイニングチェアをRe:椅子で揃えたいので、
四人家族それぞれのために用意して欲しいと相談にこられたのです。
本来そういうかたちでの注文はお受けしていないのですが
バッチリ感性は合うので村上さんに完全にお任せします!
という上田さんの熱意(勢い?)に押されて引き受けることに。
なにより、ご家族で訪ねて来てくださってお話させてもらううちに
天真爛漫なかわいい2人のお子さんと、これまた朗らかでかわいらしい
奥さま、この家族のための椅子ってどんなだろう、と
私たち自身がわくわくしてきたのです。
さて、そんなことで始まった「家族のためRe:椅子」プロジェクト(おおげさ??)。
まずは古い椅子を集めることから。
漠然としたそれぞれの椅子のイメージはすでにあったのですが
このメーカーのこれ、と思って探すわけではなく、
偶然の出会いなどの中で集まったのが、この四脚。
充分に納期をいただいていたので、比較的すんなりと決まりました。
左から順に
お父さん(日本)
Re:椅子の基本のようなシンプルな椅子ですが、座面の前のアールなど
ひと手間かかっていて座り心地もよく、脚を補強するアーチが美しい、
貴重な一脚。
娘さん…お姉ちゃん(イギリス)
華奢なライン、丸く削り出された背もたれがとても優美で
軽やか。おしゃまなお嬢さんの雰囲気。座面は板。
お母さん(デンマーク)
丸脚と布に包まれた背、座がふっくら、とても穏やかで優しい雰囲気の
ソファのような椅子。
息子さん…弟(日本/天童木工)
これから幼稚園というお子さん、まだまだちょっとあぶなっかしいので
肘付きで安定感のあるものを。
座面に取り外し可能なクッションを置いて高さ調節する予定。
茶色のビニールレザーが張ってありました。
・・・
さてさてこの椅子たち、もともとかなり状態の良いものだったので
こうやってみるとこれでもなかなか雰囲気があってよいのですが、
ここはRe:椅子。張り替えて新しい布をまとうことで
座り心地をよくし、生まれ変わらせていきます。
国や年代、テイストを限定せず、私たちがいいなと
思うものを、というのがRe:椅子なので
そのスタイルでバラバラなものを集めてみましたが
きっといい感じになるはず!
長くなったので、続きはまた次回。