村上椅子

12月、しめくくり

小さい部屋さんでの展示、25日をもちまして終了いたしました。
ゆっくりと長い期間でしたが、良いペースでお客様もみえたようで、椅子やクッションたちも次々に旅立ってくれました。一目惚れで椅子を買ってくださった方や、大きいものだけに悩んで後日やっぱり、と決めてくださった方もおられたとか。良い出会いがあり嬉しく思っています。
足をお運びくださった皆様、気にかけてくださった皆様、ありがとうございました。また、お声をかけてくださった、小さい部屋の西岡さんにも、いつものことながら感謝です。

後からになりますが、DMにも写っていた青い椅子は、こんなに小さく可愛らしいサイズでした(右のが普通の椅子の大きさ)。その張り替えの裏話をすこし。

もともとは、こんな椅子でした。

焦げ茶色の硬い合皮で、座面下までぐるっと覆われているかたち。剥がすと、、

藁のうえにウレタンの切れ端がいっぱい詰め込んでありました。それもとりのぞくと。

前の前の張り地がでてきました。本来はフレームの内側に鋲で仕上げてあるかたちでした。それをはずさずに上から詰め物をして、釘をうつ場所がないので下まで覆うように張り方を変えたようです。

座面の底は、詰め物の分、下がってしまって麻テープも切れてしまっていました。

すっきり取り除いて、テープも詰め物も新しくして、もとの姿に。

きれいな椅子ですね。

Re:椅子(古椅子)を作りはじめて、10年以上たちました。古い物を暮らしに取り入れて楽しむかたが増えてきたように感じます。一方、古い物をとりまく仕入れや運送などの状況もこの10年で随分変わってきました。色々思うところはありますが、、ただ私たちができるのは、変わらず、丁寧に直してまた次へつなぐこと。ゆっくりですが続けていきたいと思います。

さて、展のお礼をグズグズしているうちに、年内最終営業日となってしまいました。
今年もたくさんのご依頼ありがとうございました。そして来年に持ち越してしまったお客様、すっきりした椅子で新年をお迎えいただけなくて申し訳ありません。また来年よろしくお願いいたします。

どうぞみなさま、良いお年をお迎えくださいね。