村上椅子

2020-01-24

張り替え

最近の張り替えから。

肘つき椅子の張り替えご依頼(張り替え後の写真)。

釘や詰め物、作りを見ると、かなり古いものと思われます。しっかり丁寧に作られていました。今でもあるようなシンプルで細身の木枠ですが、いい味がでておりなんというか密度が違うというか、重みもしっかりとあって、新しいものでは出せない雰囲気ですね。いつものことで、撮ったはずの張り替え前写真が見当たらないのですが、、座面のゴムテープも伸びきって下に落ち、かなりくたびれた様子でした。

座面、背もたれともにS字バネを入れ、しっかりした座り心地に生まれ変わりました。
張り地はお客様ご希望の、ミナペルホネンのタンバリン柄。色味もフレームとぴったりです。

限られた生地の分量の中で、どういう柄の出方にすれば椅子が綺麗に見えるか考えつつ、座面から背もたれ、背裏までの柄のつながりも配慮し、2脚とも同じように取る。生地を広げてからいざ裁断するまでにはかなり時間をとりました。前にも書いたかもしれませんが、円に見えるけれどやや縦横の長さが違い、生地を同じ方向に取らないと少しずつ柄がずれていくので、それも要注意です。

出来上がってみれば別に気にならないところかもしれませんが、作り手としては柄が揃ってないとすっきりしない。そんなもんです。

ご依頼ありがとうございました。